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【専門家監修】化粧品に含まれる防腐剤とは?主な成分や種類について解説

「化粧品の防腐剤はどんな成分が使われているの?」
「化粧品の防腐剤は肌に影響ないの?」
化粧品には、様々な防腐剤が使われていることをご存じでしょうか。そして、防腐剤は肌に良くないという話を耳にすることも少なくないでしょう。

 

化粧品は、肌に直接付けるものなので、どのような防腐剤が使われているのか気になるでしょう。とくに敏感肌や肌に悩みを持つ方は、防腐剤が体に与える影響に不安を覚える方も少なくないでしょう。

 

この記事では、よく使われる防腐剤を取り上げ、正しい知識を持っていただけるよう、それぞれの役割や注意点などを詳しく解説しています。

 

この記事を読んだ後、化粧品によく使用されている防腐剤について把握でき、化粧品選びに活かせるでしょう。

 

ぜひ、防腐剤について理解を深められるよう、最後まで読んでみてください。

化粧品に含まれる防腐剤とは?

化粧品のラベルには、さまざまな成分が表示されています。本当に必要な成分なのか疑問に思う方も少なくないのではないでしょうか。

 

たとえば、パラベン、安息香酸、デヒドロ酸ナトリウムなどは防腐剤です。成分によってはアレルギーを引き起こす可能性があるものも含まれています。

 

化粧品に使われている防腐剤の基本的な知識として、化粧品にはなぜ防腐剤が含まれるのか、「防腐剤フリー」の本来の意味とはなにかを解説します。

 

出典:かぶれについて知っておいてほしいこと|実績多数の【はなふさ皮膚科へ】|医療法人社団清優会はなふさ皮膚科
参照:https://mitakahifu.com/contact-dermatitis1/

 

防腐剤フリーとは?

防腐剤に指定されている以外の成分で、腐敗を防いでいる商品を「防腐剤フリー」と表現しています。

 

すでにお伝えしたとおり、水分や油分が入っている化粧品は傷みやすいため、防腐剤の代わりになるような成分を使う必要があります。

 

たとえば、ボタニカル系の商品では化学物質のかわりに、植物から抽出した防腐剤を使用して「防腐剤フリー」と表示しているものもあります。

主な防腐剤の成分

防腐剤にはいくつか種類があり、少しずつ異なった役割があります。

 

ここからは化粧品に使われる頻度が高い防腐剤を解説していきます。とくによく使われている防腐剤の名前や働き、注意点などを知っておくと、化粧品を買うときに自分にあった商品を選ぶ基準ができますので、ぜひポイントを押さえてください。

パラベン(パラオキシ安息香酸エステル)

パラベンは、微生物やカビ、酵母に効果がみられます。人体に与える影響が少なく安価なため、食品にもよく使われている成分です。

 

パラベンは80年以上前から防腐剤として使われており、ほかの防腐剤と組み合わせやすく、複数の防腐剤と配合すると効果が高まる特徴があります。

安息香酸

安息香酸は、微生物の増殖を抑える働きがあり、香料としても使われます。エゴノキ科のアンソクエゴノキの樹脂から作られたものや科学的に合成したものは、マーガリン、醤油、清涼飲料水などに食品添加物として使用されています。

 

出典:用途別 主な食品添加物 保存料|「食品衛生の窓」東京都福祉保健局
参照:https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/shokuhin/shokuten/hozonryo.html

フェノキシエタノール

フェノキシエタノールは、細菌の組織を破壊し、パラベンが効きにくい菌などの増殖を抑えます。グリコールエーテルというアルコールの仲間です。

 

フェノキシエタノールは抗菌力のある添加物なので、敏感肌や乾燥肌の方は使用する際に注意が必要です。

 

出典:化粧品基準-配合制限成分(防腐剤)|一般財団法人ボーケン品質評価機構
参照:https://www.boken.or.jp/find_tests/chemical_analysis/cosmetic/1123/

デヒドロ酢酸ナトリウム

デヒドロ酢酸ナトリウムは、おもにカビや酵母、好気性菌の発育を抑える効果があり、チーズやバターなどの食品添加物としても使われています。水には溶けず、アルコールやアセトンに溶ける性質があります。

 

出典:化粧品基準-配合制限成分(防腐剤)|一般財団法人ボーケン品質評価機構
参照:https://www.boken.or.jp/find_tests/chemical_analysis/cosmetic/1123/

サリチル酸ナトリウム

サリチル酸ナトリウムは、サトウキビやブドウの葉から抽出され、細菌や酵母、カビなどの真菌の増殖を抑えます。軟膏などの高濃度な状態では、角質を柔らかくする働きが見られますが、化粧品では濃度が低く定められているため、防腐剤としてのみ利用されています。

 

出典:化粧品基準-配合制限成分(防腐剤)|一般財団法人ボーケン品質評価機構
参照:https://www.boken.or.jp/find_tests/chemical_analysis/cosmetic/1123/

ヒノキチオール

ヒノキ科のヒノキアスナロから抽出される防腐剤で、細菌、真菌など広い範囲の細菌に抗菌効果があります。養毛剤などにも使われていますが、光によってほかの物質に変化してしまうため使用は限定されています。

 

自分に合ったら保湿剤を使用しよう!

厚生労働省の「化粧品基準」では、薬事法に基づいて防腐剤の種類を定め、防腐剤一覧では許容量を明記しています。

 

しかし、残念なことに商品のラベルには、防腐剤の名前は書かれていても含有量までは表示されていません。必要以上に添加物を取り入れないようにし、自分に合った製品を利用するのも、化粧品の上手な使い方と言えるでしょう。

 

出典:化粧品基準別表第1、2|厚生労働省
参照:https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11120000-Iyakushokuhinkyoku/keshouhin-standard.pdf

 

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監修者
青山ラジュボークリニック
https://rajeubeau-clinic.com/wp/
院長 沼本 秀樹 先生(医学博士)

順天堂大学医学部卒業。医師としてアトピーや敏感肌などの悩みを持った患者と数多く向き合ってきた経験から自身で東京青山にて美容系ラジュボークリニックを開業。女性の肌の悩みを解決できる良質なサービスを提供し続けている。

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