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【専門家監修】ニキビじゃない顔のブツブツの正体は?できたときの対処法も解説

「顔にブツブツができて、なかなか治らない」
「ちゃんとニキビケアしてるのに、ブツブツが消えない」
「顔のブツブツを増やさないためには、何をしたらいいの?」
顔のできものに関して、このような悩みを抱えている方は、多いのではないでしょうか。

 

本記事では、顔にできるニキビじゃないブツブツの正体と、その改善方法を紹介しています。できものには、さまざまな種類と原因があるため、適切に見極める必要があるでしょう。

 

この記事を読んでいただくと、ブツブツの正体や原因が分かるようになり、改善や予防に役立てられるでしょう。また、正しくケアすることで、悪化するリスクを抑えることが可能になります。

 

肌のトラブルに悩んでいる方は、是非この記事を読み、参考にしてみてください。

顔にできたブツブツはニキビじゃないこともある?

顔にできるブツブツにはニキビじゃないものもあり、対処法を間違えてしまうと悪化するおそれがあります。

 

まず、ニキビとはどういったものなのか、みていきましょう。

 

ニキビができる原因には、毛穴の詰まり・皮脂過多・アクネ菌の3つがあります。毛穴が角栓などで詰まると、本来外へ出ていくはずの皮脂が毛穴内に溜まり、そのなかでアクネ菌が増殖した結果、できるものがニキビです。

 

また、ホルモンバランスが崩れると、皮脂が過剰に分泌されたり、肌荒れが悪化したりすることで、ニキビとなる可能性があります。

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出典:ニキビとは、原因、症状、治療など|新宿駅前クリニック皮膚科
参照:https://www.shinjyuku-ekimae-clinic.info/hihuka/nikibi.html

ニキビじゃない顔のブツブツの原因や特徴

顔にできるニキビ以外のブツブツには、さまざまな種類があり、できる原因や特徴が異なります。

 

ここからは、ニキビではないブツブツについて詳しく紹介していきます。自分の症状と比較してみてください。

ニキビの初期段階である「コメド」

コメドとは、毛穴が詰まった状態を指し、初期段階のニキビのことです。日本語では、面ぽうと呼ばれることもあります。

 

コメドの内部は、ニキビの原因でもあるアクネ菌が繁殖しやすい環境です。そのため、コメドを放置してしまうと、赤く炎症を起こす「赤ニキビ」や、さらに化膿した「黄ニキビ」へと悪化してしまうおそれがあります。

 

出典:にきび|アリオ北砂皮フ科・アレルギー科
参照:https://www.ario-hifuka.com/acne

白くてかたいブツブツができる「稗粒腫」

稗粒腫(はいりゅうしゅ)とは、直径1〜2mmの白色または黄白色の丘疹(きゅうしん)です。丘疹は、皮膚の一部が小さく盛り上がった状態で、ブツブツ・プツプツ・ポツポツなどの表現を用いることがあります。目の周りや頬にできることが多いようです。

 

見た目は、白ニキビやイボに似ていますが、膿んでいるわけではありません。稗粒腫は、痛みやかゆみがないため、放置しても特に問題はないでしょう。

 

稗粒腫ができてしまう原因は、はっきりとは判明しておらず、ターンオーバーの乱れなどで老廃物がうまく排出できなかったり、皮膚への刺激をきっかけにできたりするといわれています。

 

出典:稗粒腫(顔にできる小さな白いブツブツ)|【とううちクリニック】美容皮膚科・形成外科
参照:https://touchi-c.com/plasticsurgery/boillump/milium/

 

出典:稗粒腫(はいりゅうしゅ)|仙川駅前すずきクリニック
参照:https://www.sengawaclinic.com/treat/dermatology/hemorrhoids/

痛みやかゆみが起きることもある「毛嚢炎・毛包炎」

毛穴の奥にある毛根を包んでいる部分が毛嚢(もうのう)です。毛包(もうほう)と呼ばれることもあります。

 

毛嚢炎・毛包炎は、毛嚢(毛包)に炎症が起こった状態で、患部を押すと痛みをともないます。かゆみは軽度、または、ないことが多いようです。毛穴のある場所にできるため、顔に限らず全身にできる可能性があります。

 

毛嚢炎・毛包炎は、毛穴の位置に赤い丘疹、もしくは、毛穴の周囲が赤く腫れ中心部に白っぽい膿がある見た目をしています。

 

主に、黄色ブドウ球菌・表皮ブドウ球菌・緑膿菌などが原因です。毛嚢(毛包)に、細菌(主に黄色ブドウ球菌)が入り込み感染することで、炎症を起こします。

 

軽度であれば、自然治癒により数日で治ることも多いため、治療しなくていい場合もあります。

 

出典:毛包|用語集|池袋AGAクリニックで発毛治療
参照:https://ikebukuro-aga-clinic.jp/glossary/mouhou/

 

出典:毛包炎(毛嚢炎)|巣鴨千石皮ふ科
参照:https://sugamo-sengoku-hifu.jp/symptoms/folliculitis.html

汗によって起こる「あせも」

あせも(汗疹)は、汗を排出するための管が詰まり、皮膚内に汗が溜まることで発症します。

 

皮膚は3層構造(外側から、表皮・真皮・皮下組織)に分かれており、表皮の層は4層構造(外側から、角質層・顆粒層・有棘層・基底層)になっています。

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あせもは、汗が溜まる場所によって、大きく3種類に分けることが可能です。

 

水晶様汗疹(すいしょうようかんしん)は、角質層に汗が溜まることでできる小さな水疱です。かゆみはほとんどなく、数日以内に小さな水疱は消えていきます。

 

紅色汗疹(こうしょくかんしん)は、表皮部分のなかでも角質層より下に汗が溜まった場合に現れます。かゆみや痛みをともない、赤く小さな点状の見た目です。

 

深在性汗疹(しんざいせいかんしん)は、皮膚の真皮層に汗が溜まることで現れます。水晶様汗疹や紅色汗疹と比べると、皮膚の深い場所で起こるため、皮膚の一部が盛りあがりはするものの、色の変化やかゆみをともなわない場合がほとんどです。

 

出典:汗疹(あせも)|仙川駅前すずきクリニック
参照:https://www.sengawaclinic.com/treat/dermatology/heat_rash/

 

出典:ニキビとの関係 皮膚構造と役割|伊藤メディカルクリニック
参照:https://www.ito-medical-clinic.com/2015/07/06/%e7%9a%ae%e8%86%9a%e3%81%ae%e6%a7%8b%e9%80%a0%e3%81%a8%e5%bd%b9%e5%89%b2%e3%80%80%e3%83%8b%e3%82%ad%e3%83%93%e3%81%a8%e3%81%ae%e9%96%a2%e4%bf%82/

小さな水疱ができる「単純ヘルペス」

単純ヘルペスウイルスに感染した場合、皮膚や粘膜に小さな水疱ができることがあります。

 

単純ヘルペス(単純疱疹)は、一度感染したら再燃を繰り返します。再燃する頻度には個人差がありますが、免疫低下やストレスなどが引き金となることがしばしばあるため、生活リズムが乱れないよう心がけてみてください。

 

出典:単純ヘルペス、性器ヘルペス (ファクトシート)|厚生労働省 検疫所 FORTH
参照:https://www.forth.go.jp/moreinfo/topics/2017/02101305.html

 

出典:単純疱疹(単純ヘルペス)|しんどう皮ふ科アレルギー科
参照:https://www.shindo-hifuka.com/herpessimp

強いかゆみがある「蕁麻疹」

蕁麻疹(じんましん)は、皮膚の一部分に赤くくっきりとした膨疹(ぼうしん)ができる病気です。膨疹とは、皮膚が赤く盛りあがった状態を指します。膨疹の大きさはさまざまで、基本的には数十分から数時間で消えますが、場合によっては一日続くこともあります。

 

蕁麻疹が起こる原因は、アレルギー性と原因が分からない突発性の2種類です。強いかゆみをともなうことが多いですが、熱を帯びたように感じる方もいます。

 

出典:蕁麻疹(じんましん)|皮膚科Q&A(公益社団法人日本皮膚科学会)
参照:https://www.dermatol.or.jp/qa/qa9/q01.html

いろいろな症状が現れる「湿疹(皮膚炎)」

湿疹(しっしん)とは、皮膚の表層(表皮と真皮の上層部)に発生するさまざまな炎症を総称する言葉です。皮膚炎と表現されることもあります。

 

症状は、丘疹(きゅうしん)・紅斑(こうはん)・鱗屑(りんせつ)・膿疱(のうほう)などさまざまです。

 

丘疹は皮膚がプツプツと盛りあがり、紅斑は皮膚が赤みを帯びかゆみをともないます。鱗屑は皮膚の角質層が鱗状にめくれたような状態を指します。また、膿疱は水疱状に膿が溜まった状態です。

 

症状と同様に、湿疹の原因も多様です。外的要因と内的要因の両方が、複合的に組み合わさって発生すると考えられています。

 

出典:湿疹・かぶれ|さぎのみや皮膚科クリニック
参照:https://www.saginomiya-hifuka.com/eczema.html

老人性いぼともいわれる「脂漏性角化症」

脂漏性角化症(しろうせいかくかしょう)とは、加齢にともなって増える良性の皮膚腫瘍です。加齢とともに増えるため老人性いぼとも呼ばれますが、20代からできることもあります。自然治癒することはありませんが、基本的に悪化しません。

 

大きさは、数mmから2〜3cmくらいのものまであり、色は皮膚の色と同じものから黒っぽい茶褐色までさまざまです。ウイルスが原因でできる一般的ないぼとは異なり、加齢によってできるため、人にうつすことはありません。

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出典:脂漏性角化症(しろうせいかくかしょう)|山手皮フ科クリニック
参照:https://www.yamate-clinic.com/simi5.html

 

出典:脂漏性角化症(老人性イボ)|医療法人あきおか形成外科
参照:https://www.aprs.jp/treatment/%e8%84%82%e6%bc%8f%e6%80%a7%e8%a7%92%e5%8c%96%e7%97%87%ef%bc%88%e8%80%81%e4%ba%ba%e6%80%a7%e3%82%a4%e3%83%9c%ef%bc%89/

顔にニキビじゃないブツブツができたときの対処法

上記では、ニキビじゃないブツブツの正体と原因、見た目についてみていきました。しかし、顔にブツブツができたままでは気になる、という方が多いのではないでしょうか。

 

ここからは、ニキビじゃないブツブツができたときの対処法や、予防法を紹介していきます。

保湿ケアを心がける

前述したとおり、稗粒腫の場合、肌のターンオーバーがうまく行われなかったなどの理由からできてしまうことがあります。正常なターンオーバーには、保湿ケアが重要になってきます。

 

化粧水などで肌をしっかりと保湿して肌のバリア機能を補助し、稗粒腫ができにくい状態をつくりましょう。

→ やさしい成分でバリア機能を整えるスキンケア
 

出典:稗粒腫(はいりゅうしゅ)とは?目の周りのブツブツの原因と除去方法|共立美容外科
参照:https://www.kyoritsu-biyo.com/column/other/what-is-milium/

角質ケアする

ターンオーバーがうまくいかず、角質層に古くなった細胞が留まってしまうことがあります。古い細胞が排出されないと、新たに生まれる細胞の邪魔となってしまいます。

 

角質ケア(ピーリング)とは、余分な角質を除去することです。角質ケアすることで、新しい細胞の生成を促し、健康的な肌へ導きます。

 

しかし、角質ケアを頻繁に行ってしまうと、ターンオーバーのサイクルが早くなり、肌を傷める可能性があります。そのため、角質ケアは正しい方法で行う必要があるでしょう。

 

出典:稗粒腫(はいりゅうしゅ)とは?目の周りのブツブツの原因と除去方法|共立美容外科
参照:https://www.kyoritsu-biyo.com/column/other/what-is-milium/

 

出典:【初心者向け】ピーリングとは何をするケア?その効果や注意点【4つの治療も紹介】|表参道メディカルクリニック
参照:https://om-clinic.com/column/1792

症状が悪化したり良くならない場合は皮膚科で診てもらう

上記で紹介した以外にも、顔にできるブツブツの中にはウイルス性いぼというものがあります。ウイルス性いぼは、尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)ともいわれているものです。

 

ウイルス性いぼは、ウイルスが原因のためうつる場合があり、いぼに触った手で触れた場所に、新たないぼができる可能性があります。自分でウイルス性いぼであるかを判断することは難しいので、早めに病院で診てもらってください。

 

また、うつらないブツブツであっても、症状が悪化したり良くならなかったりする場合も、早めに皮膚科などで診てもらうといいでしょう。

 

病院で診察してもらうことで、適切な治療が行えるため、治りが早く跡も残りにくいというメリットがあります。

 

出典:ウイルス性イボ(尋常性疣贅)|川崎たにぐち皮膚科
参照:https://k-derm.net/disease/disease045

顔にブツブツができたときにやってはいけないこと

顔にブツブツができてしまうと気になるでしょうが、触ったり潰したりしないようにしましょう。

 

ブツブツを触る手に菌などが付着していた場合、患部に菌が入り込み症状が悪化してしまうことがあります。ブツブツはデリケートな状態のため、清潔に保ちできる限り触らないようにしましょう。

 

また、顔にできたブツブツを無理に潰してしまうと、跡が残ってしまうおそれがあります。

 

出典:ニキビ跡をきれいに消す方法とは|美容皮膚科タカミクリニック
参照:https://takamiclinic.or.jp/doctorscolumn/acne/139073/

ニキビじゃない顔のブツブツについて理解し適切にケアしよう

顔にできたブツブツの正体を確かめ、症状に合った適切なケアをすることで、悪化の予防が可能となります。

 

ブツブツの正体が何か自分で判断できない場合は、病院などで診察してもらうといいでしょう。

 

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監修者
青山ラジュボークリニック
https://rajeubeau-clinic.com/wp/
院長 沼本 秀樹 先生(医学博士)

順天堂大学医学部卒業。医師としてアトピーや敏感肌などの悩みを持った患者と数多く向き合ってきた経験から自身で東京青山にて美容系ラジュボークリニックを開業。女性の肌の悩みを解決できる良質なサービスを提供し続けている。

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